読書亡羊

気ままに読書、気ままな読書日記

René Descartes『省察』 (1641)

Je pense, donc je suis. - cogito ergo sum 我思う故に我在り 西洋哲学史の中でも、とりわけ有名なこの言葉は、近代理性の出発点であり、近代哲学の幕開けを告げるものだ。デカルトの思想は、この言葉とともに、近代的な明晰さの象徴として理解されている。…

René Descartes『方法序説』 (1637)

*デカルトと中世 デカルトの哲学は、近代哲学の出発点だ。 代数学の発明、心身を分離した二元論、機械論的な身体論、数学的、力学的な自然観——— これらはすべて、近代的世界観の基礎をなしている。近代合理主義が彼の思想から始まったと言われるゆえんだ。…

René Descartes『情念論』 (1649)

*受難、受動、情念 ラテン語の語源的文脈から言うと、西欧諸言語のpassionという言葉は、「受難」「苦しみ」という意味から来ている。苦しみを受けるという体験が、「受動passion」という意味になり、さらにその経験から引き起こされる激しい感情から、「情…

上念司『国土と安全は経済(カネ)で買える』 (2014)

日本は、積極的に支那と戦争をする必要はありません。ひたすらアベノミクスで経済力を強化しつつ、支那を取り囲む国々と経済的な連携を強め、「静謐を保つ」ことに専念すればいいのです。放っておけば支那経済は自壊します。 国防のための戦略には、大きく分…

Jean-Jacques Milteau - French Harpist

Jean-Jacques Milteau (born 17 April 1950, Paris) is a French blues harmonica player, singer, and songwriter.Career Milteau became interested in the harmonica when he first heard folk and rock music (such as Bob Dylan and The Rolling Stones…

Samantha Fish - Wild Heart (2015)

Samantha Fishのalbumからもう一枚。Wild Heartという2015年発表の作品。Bluesが基本なのは変わらないけど、全体として、かなりRock色を強くしている。 前回のalbumでも、guitar、drums、baseの3 peaceだけで、低音を効かせたBlues rockを何曲か披露していた…

Samantha Fish - Runaway (2012)

2012年のBlues Music Awardで、Best New Artistを獲得した新人女性Blues Singer。 若い女性singerといってもBluesの演奏はかなりな本格派。低音のguitar riff、smokyなvocalと、ちゃんとBlues fanのツボを押さえている。 YouTubeで、下の↓動画を偶然見つけて…

斎藤兆史『英語達人塾』 (2003)

巷に溢れる大量の安易な英語学習本に背を向け、本気で英語を習得しようという人に向けた本。 本書が目指すところは、ひじょーに次元が高い。 「Native English speakers並みを目指す!」 。。。というのではない。 Native speaker以上を目指す!というのだ。…

Soundscape - 音という風景

Soundscape ecology It focuses on the study of the effects of the acoustic environment on the physical and behavioral characteristics of those organisms living within it. It has occasionally been used interchangeably with the term, acoustic…

阿部謹也『刑吏の社会史』 (1978)

*社会史とは何か 社会史とは何を対象にした歴史なのだろう? 歴史学の中でも政治史、経済史、法制度史、美術史、建築史といったものは、対象がはっきりしているので分かりやすい。しかし、社会史と言われると何をする学問なのか途端に分からなくなる。 この…

阿部謹也『ハーメルンの笛吹き男』 (1974)

*人々を解釈へといざなう民話 洋の東西を問わず民話は、単純な起承転結の物語になれている現代人にとって、非常に理解しにくいものが多い。 動物譚や英雄譚など子供が喜びそうな題材を扱っていながら、内容の意図がまったくつかめないため、なぜか読後に不…

Kelly Joe Phelps - Slingshot Professionals (2003)

SoloのBlues singerとして、弾き語りを中心に活動してきたKelly Joe Phelpsだが、前作のalbumからband編成になった。今作は、その2作目。 前作はbandとして実験的な要素があったが、今回はbandとして非常にまとまりのある演奏になっている。 Soloからbandへ…

Kelly Joe Phelps - Sky Like A Broken Clock (2001)

Play styleを大きく変えて発表した一枚。Laptop guitarから、guitarへ。Soloから、bandへ。 Bluesから、Country、Folk、Balladといった幅の広い要素を取り入れて、よりRoots Musicと呼ぶにふさわしい作品になっている。 Kelly Joe Phelps - "Beggar's Oil" S…

Kelly Joe Phelps - Shine Eyed Mister Zen (1999)

Kelly Joe Phelpsの3rd album。 全曲、Kelly Joeによるguitarの演奏のみ。(Piece By Pieceにのみharmonicaが加わっている。) Kelly Joe Phelps初期の名作であると同時に、Contemporary Bluesの名盤。 ともかくvocalが非常にシブい。純粋にguitarの音色と歌…

Kelly Joe Phelps - Lapstyle Slide Guitarist

Kelly Joe Phelps (born October 5, 1959, Sumner, Washington, United States) is an American musician and songwriter. His music has been characterized as a mixture of delta blues and jazz. Initially gaining notice for his solo lapstyle slide …

Lap Slide Guitar

History Playing a guitar laid flat and using a bar to slide up and down the strings has been common in the Hawaiian Islands for well over a century. The exact beginnings are unknown but it gained popularity as a playing style in America in…

Bob Dylan - Highway 61 Revisited (1965)

Having until then recorded mostly acoustic music, Dylan used rock musicians as his backing band on every track of the album, except for the closing 11-minute ballad, "Desolation Row". Critics have focused on the innovative way in which Dyl…

Bob Dylan - Bringing It All Back Home (1965)

The album is divided into an electric and an acoustic side, although the acoustic side included some tracks in which other instruments were backing up Dylan and his guitar, but no drums were used. On side one of the original LP, Dylan is b…

孫崎享『不愉快な現実』 (2012)

*世界最大の経済大国となった中国 2012年刊行。 中国は今後10年以内に、経済、軍事の両面でアメリカと肩を並べる大国になる――― これは、誰もが予想していながら、多くの人が目を背けている現実だろう。だが、その現実は予想よりも早く訪れている。2012年に…

孫崎享『日米同盟の正体』 (2009)

2009年刊行。 2015年9月、安保関連法制が成立した。この安保法制によって、従来の専守防衛という憲法解釈が大きく変更され、集団的自衛権を認めることになった。そして、安全保障に関して日米の一体化をより進める結果となった。 アメリカの安全保障に関する…

Hobo

ホーボー(Hobo)は、アメリカで19世紀の終わりから20世紀初頭の世界的な不景気の時代、土地から土地へ働きながら渡り歩いた渡り鳥労働者のこと。Hobo - Wikipedia アメリカの鉄道建設は、1850年代から始まって、はやくも1869年には大陸横断鉄道が開通する。…

Tony Furtado - The Bell (2015)

アメリカを代表するbanjoist、Tony Furtadoの5年ぶりのstudio album。 Crowd foundingで資金を集めて作成されたalbumで、minor labelを取り巻く経済状況の大変さを感じさせる。まぁでも無事に出来てよかった!! 今回のalbumは、fiddleやaccordionを多用して…

Tony Furtado - Live at Mississippi Studios (2012)

2012年に行われたTony FurtadoのLive at Mississippi Studiosの様子がYouTubeで公開されている。 Tony FurtadoのLiveは、公式に撮影されたものが少ないので、かなり貴重な映像だ。しかも、久々のband編成での演奏だ。 Bottle neckを使ったslide guitar play…

Tony Furtado - Live Gypsy (2003)

自分が持っているalbumの中で最も好きな作品の一つ。ほんと、何年も聞き続けているのにまーったく飽きない。すべての曲がすばらしい。自分がRoots Musicにはまったきっかけの一枚でもある。 Musicianについて少し説明しておくと、Tony Furtadoは、オークラン…

渡邊二郎・西尾幹二編『ニーチェを知る事典』 (2013)

1980年に刊行された書籍の文庫化。 文庫本で800ページ近くある(文字通り)大著。ニーチェの専門家に限らず、多様な分野の研究者ら50人以上の執筆陣が、さまざまな面からニーチェ像を浮かび上がらせている。 やたらと分厚い本だが、各記事は非常に短く、主題…

Friedrich Nietzsche『喜ばしき知恵』 (1882)

来るべき勝利が、いや、かならずや訪れる、ことによるとすでに到来しているかもしれない勝利が……。およそ予想外のことが起こったかのように、感謝の念がそこここに溢れ出ている。快癒した者の感謝の念が――。 ニーチェは『喜ばしき知恵』の冒頭の一節で、快癒…

Friedrich Nietzsche『ツァラトゥストラ』 (1885)

*Reader's High なんだかめまいの様な、頭がくらくらする感じだ。ニーチェのツァラトゥストラをようやく読み終えた。 これだけ意味不明で脈略のない文章を文庫本上下巻で永遠と読まされ続ければ、誰だってそりゃ、幻惑のようなくらくらした感覚を覚える。そ…

石井陽一『「帝国アメリカ」に近すぎた国々 ラテンアメリカと日本』 (2009)

哀れメキシコよ。アメリカにあまりにも近く、天国からあまりにも遠い。 *新自由主義の実験場となったラテンアメリカ 2009年の著作。 2008年9月のリーマンショックを経て、オバマ政権が誕生し、新自由主義への見直しが盛んに議論されていた頃の作品。 新自由…

櫻田大造『対米交渉のすごい国』 (2009)

*小国の対米戦略 2009年刊行。 カナダ、メキシコ、ニュージーランドのような小国が、いかにして独自の対米交渉を展開したかを検証した本。 著者はこの三国の外交政策の事例から、対米交渉の際の鉄則を導き出そうとしている。21の鉄則を取り上げているが、そ…

Emmanuel Todd『「ドイツ帝国」が世界を破滅させる』 (2015)

自由貿易は諸国民間の穏やかな商取引であるかのように語られますが、実際にはすべての国のすべての国に対する経済戦争の布告なのです。自由貿易はあのジャングル状態、今ヨーロッパを破壊しつつある力関係を生み出します。そして、国々をそれぞれの経済状況…